「おうど色」という色名を聞いたことはありますか?日本の伝統色の一つで、赤みがかった黄色が特徴の美しい色です。ファッションやインテリアで取り入れると、シックで洗練された雰囲気を演出できるんですよ。
この記事では、おうど色の基本情報から実際の使い方まで、詳しく紹介していきますね。
この記事でわかること
- おうど色の正確な色味とカラーコード
- 似た色との違いと見分け方
- ファッションでの取り入れ方とコーディネート例
- インテリアでの活用テクニック
- デザインでの効果的な使い方
- 日本文化における歴史的背景
おうど色(黄土色)とは?基本情報を知ろう
おうど色の色味と特徴
おうど色は、赤みがかった黄色、または茶色がかった黄色のような色合いです。顔料の「黄土」の色に由来し、土の温かみを感じさせる自然な色なんですね。
基本の色味
深みのある色味
柔らかな色味
色の印象としては、温かみがありながらも派手すぎないのが魅力です。黄褐色とも表現され、季節を問わず使いやすい万能な色として知られています。光の当たり方によって、黄色っぽく見えたり茶色っぽく見えたりするのも特徴的ですね。
色の名前の由来と歴史
「おうど色」という名前は、顔料の「黄土(おうど)」から来ています。黄土は、鉄分を含んだ黄色みのある土を精製してできた顔料で、人類最古の顔料の一つと言われているんです。
日本では奈良時代の正倉院文書にも記録があり、壁画や絵画の下染料として古くから使われてきました。高塚古墳の壁画や、世界的にはアルタミラ洞窟の壁画にも使われている、歴史ある色なんですね。
黄土は世界中で採れる土で、日本でも京都の伏見にある稲荷山で「稲荷山黄土」という黄土が採取され、現在も絵具として用いられています。黄みがかった土は日本では比較的珍しいのですが、北半球の地表の多くは黄土で覆われているため、古代から世界各地で顔料として重宝されてきたんですよ。
おうど色のカラーコード一覧
デザインやファッションで実際に使う時に役立つ、おうど色の正確なカラーコードを紹介しますね。
- HEXコード#c39143(一般的な黄土色)
- RGBR:195 G:145 B:67
- CMYKC:0 M:26 Y:66 K:24(おおよその値)
- HSVH:37° S:66% V:76%
※別の表記:#BB8B38なども黄土色として使われます
これらの数値は、Webデザインやグラフィックデザインで使う時にそのまま活用できます。ただし、ディスプレイや印刷の環境によって見え方が変わることもあるので、実際の色味を確認しながら調整するのがおすすめですよ。
おうど色と似た色の違いを比較
利休色との違い
おうど色と混同されやすい色に「利休色(りきゅういろ)」があります。この2つ、実は結構違うんですよ。
黄色寄りの色
灰色寄りの緑
利休色は、茶道の千利休にちなんだ色で、灰色がかった暗い緑色です。おうど色が黄色・赤みを帯びているのに対し、利休色は緑みと灰みが強いのが特徴なんですね。並べて見ると、おうど色の方が温かみがあり、利休色の方がクールな印象になります。
抹茶色・うぐいす色との比較
緑系の和色とも比較してみましょう。
| 色名 | 色味の特徴 | 印象 |
|---|---|---|
| おうど色 | 赤みがかった黄色、黄褐色 | 温かく落ち着いた印象 |
| 抹茶色 | 黄緑色、明るめ | 爽やかで若々しい印象 |
| うぐいす色 | 茶色がかった緑 | 渋く品のある印象 |
抹茶色は粉末の抹茶のような明るい黄緑で、おうど色よりもずっと明るく鮮やかです。うぐいす色は鳥のウグイスの羽の色で、おうど色とは色相が異なり、より緑みが強いのが違いですね。
からし色・山吹色との見分け方
黄色系の和色とも違いを見てみましょう。
からし色は練りからしのような濃い黄色で、おうど色よりも明るく鮮やかです。山吹色は山吹の花のような明るい黄金色で、華やかさがありますね。
おうど色はこれらの色と比べて、赤みが強く彩度も低めなのが最大の違いです。派手さがない分、大人っぽく使いやすい色と言えるでしょう。
おうど色の文化的背景と歴史
日本の伝統色としてのおうど色
おうど色は、日本の伝統色として長い歴史を持つ色です。奈良時代の正倉院文書にも記録があり、古墳時代の壁画にも使われていたことが確認されています。
特に注目すべきは、自然から得られる色だということです。化学染料のなかった時代、黄土という天然の土から作られる顔料は、手に入りやすく色褪せしにくいという利点がありました。そのため、壁画の彩色や絵画の下染料など、様々な場面で重宝されたんですね。
江戸時代における色の流行
江戸時代は、日本の色彩文化が大きく発展した時代です。当時の幕府による奢侈禁止令(しゃしきんしれい)という贅沢を禁じる法律により、町人は派手な色の着物を着ることができませんでした。
そこで流行したのが、茶色や鼠色、藍色をベースにした渋い色です。江戸の職人たちは制限の中で微妙な色調を生み出し、「四十八茶百鼠」と呼ばれるほど多様な茶色系と鼠色系が誕生しました。制限の中で生まれた粋な美意識が、今も和の色彩文化として受け継がれているんですね。
おうど色自体は四十八茶百鼠とは別の系統の伝統色ですが、同じように落ち着いた色味として人々に愛されてきました。現代でも、和の雰囲気を大切にしたい時に選ばれる色なんですよ。
四季との関連性
おうど色は、秋を代表する色の一つとされています。収穫を終えた田畑の土の色や、枯れ葉の色を連想させるため、実りと静寂の季節にぴったりなんですね。
ただし、おうど色の魅力は季節を選ばないことにもあります。春には新緑との対比で、夏には涼しげな印象を、冬には温かみを添える色として、一年を通じて活躍してくれます。
おうど色をファッションに取り入れる方法
おうど色が似合う人の特徴
パーソナルカラー診断では、おうど色は主にオータムタイプの方に似合うとされています。ただし、色の濃さや合わせ方次第で、どのタイプの方でも素敵に着こなせるんですよ。
- オータムタイプ:ベーシックカラーとして全身に使ってOK
- スプリングタイプ:明るめのおうど色を小物で取り入れる
- サマータイプ:ボトムスで使い、トップスは得意な色を
- ウィンタータイプ:濃いめのおうど色をアクセントに
肌の色が黄みがかっている方(イエローベース)は特に相性が良く、肌なじみの良い自然な印象になります。ブルーベースの方も、メイクや小物使いで工夫すれば、十分に楽しめる色です。
季節別コーディネート例
おうど色を使った、季節ごとのコーディネートを紹介しますね。
【春のコーディネート】
おうど色のワイドパンツに、白やベージュのブラウスを合わせると、柔らかく優しい印象に。足元はヌーディーなサンダルで抜け感を出すと、春らしい軽やかさが生まれます。
【夏のコーディネート】
おうど色のリネンシャツを、白いデニムやベージュのチノパンと合わせると、涼しげで大人っぽいスタイルに。夏は明るめのおうど色を選ぶと、季節感が出ますよ。
【秋のコーディネート】
おうど色が最も映える季節です。ニットやカーディガンで全身に取り入れても重くなりません。ボルドーやマスタード、カーキとの組み合わせが特におすすめです。
【冬のコーディネート】
おうど色のコートやストールで、温かみのあるコーディネートを。ダークトーンのパンツやスカートと合わせると、シックで洗練された印象になります。
おうど色と相性の良い配色
おうど色は、様々な色と相性が良い万能カラーです。特におすすめの組み合わせを紹介しますね。
清潔感UP
知的な印象
統一感
- 白との組み合わせ:爽やかで清潔感のある印象に
- 紺・ネイビーとの組み合わせ:知的で落ち着いた大人の雰囲気
- ベージュとの組み合わせ:優しく柔らかな印象
- 黒との組み合わせ:シックでモードな雰囲気
- カーキ・オリーブとの組み合わせ:アースカラーの統一感
避けた方が良い組み合わせは、ビビッドなピンクや水色など、明度や彩度の差が大きすぎる色です。ただし、小物で差し色として使うなら問題ありません。
インテリアでのおうど色活用術
おうど色を使った部屋づくりのコツ
インテリアにおうど色を取り入れると、落ち着いた癒しの空間が作れます。ポイントは、使う面積と配置のバランスです。
- ベースカラーとして使う:壁や床など広い面積に使うと、温かみのある部屋に
- アクセントカラーとして使う:クッションや小物で取り入れると、変化をつけやすい
- 自然素材と組み合わせる:木材や竹、リネンとの相性が抜群
- 照明の色温度に注意:温白色の照明が、おうど色を美しく見せます
特に注意したいのが光の入り方です。日当たりの良い部屋では、おうど色が明るく優しい印象になります。逆に暗めの部屋では、少し重たく感じることもあるので、明るめの色と組み合わせるのがおすすめですよ。
取り入れやすいアイテムと配置
いきなり大きな家具を買うのは勇気がいりますよね。まずは小さなアイテムから始めてみましょう。
初心者におすすめのアイテム
- クッションカバー:2〜3個置くだけで雰囲気が変わります
- ブランケット:ソファにかけておくだけでアクセントに
- カーテン:部屋全体の印象を大きく変えられます
- ラグマット:床面積の1/3程度のサイズが使いやすい
- 壁に飾るアート:おうど色が含まれた絵や写真
配置のコツは、視線が集まる場所におうど色を持ってくることです。ソファの背もたれ、ベッドのヘッドボード付近、窓際など、目に入りやすい場所に配置すると効果的ですよ。
空間別の活用例
【リビングでの活用】
リビングでは、ソファやカーテンにおうど色を使うと、家族がくつろげる温かい空間になります。観葉植物との相性も良いので、グリーンと一緒にコーディネートすると、より自然な雰囲気が生まれますね。
【寝室での活用】
寝室には、落ち着いた色調が最適です。ベッドリネンやカーテンにおうど色を使うと、質の良い睡眠をサポートしてくれます。白やベージュと組み合わせると、優しく包まれるような空間になりますよ。
【和室での活用】
和室にはおうど色がぴったりです。畳の色とも調和しやすく、伝統的でありながら現代的な雰囲気を作れます。座布団や掛け軸の表装などに取り入れると、品のある和の空間が完成します。
デザインにおけるおうど色の使い方
Webデザインでの活用ポイント
Webデザインでおうど色を使うと、信頼感と温かみを同時に表現できます。特に、オーガニック商品や自然派ブランド、和のテイストを出したいサイトに最適な色です。
効果的な使い方
- 背景色として:淡いおうど色は目に優しく、長時間見ても疲れにくい
- 見出しや強調部分に:文字色として使うと、落ち着いた印象に
- ボタンのカラーに:白い背景に映え、クリックしたくなる色
- アクセントラインに:区切り線やボーダーに使うと、さりげない上品さが出ます
注意点は、視認性です。おうど色は明度が中程度なので、白い背景の上で文字色として使う場合は、コントラスト比に気をつける必要があります。小さな文字には使わず、見出しや短いテキストに限定するのがおすすめです。
グラフィックデザインでの配色例
グラフィックデザインでは、おうど色はメインカラーとしてもサブカラーとしても活躍します。
(メイン)
(ベース)
(アクセント)
パッケージデザインでは、食品やコスメ、雑貨によく使われています。特に、ナチュラル・オーガニック・手作り感を出したい商品に効果的ですね。
ポスターやフライヤーでは、レトロな雰囲気を出したい時におうど色が活躍します。70年代風のデザインや、和モダンなテイストにぴったりです。
ブランディングでの印象効果
企業やブランドのイメージカラーとしておうど色を使うと、以下のような印象を与えられます。
- 信頼性と安定感:長く続く老舗のような印象
- 自然志向・環境配慮:エコやサステナブルな姿勢
- 伝統と革新の融合:古くて新しい価値観
- 温かみと親しみやすさ:人間味のあるブランド
- 職人気質・こだわり:丁寧な仕事への姿勢
カフェや雑貨店、工房、和食レストランなど、手仕事や自然素材を大切にする業種との相性が特に良いですね。
おうど色に関するよくある質問
おうど色は黄色系に分類されますが、赤みを帯びた黄色、または黄褐色です。色相で言うと黄色とオレンジの中間あたりに位置します。アースカラー(大地の色)の一つとして、自然を感じさせる色のグループに入りますよ。茶色系と表現されることもあります。
おうど色には、心を落ち着かせる効果があります。安心感・安定感・温かみを与える色として知られ、リラックスしたい空間づくりに最適です。また、土の色であることから大地に根ざした安定性や、自然とのつながりを感じさせる効果もあるんです。派手すぎず地味すぎない絶妙なバランスで、長時間見ていても疲れにくい色ですよ。
おうど色を英語で表現する場合、「Ocher」(オーカー)または「Ochre」が最も近い表現です。Yellow Ocher(イエローオーカー)と呼ばれることもあります。直訳的には「Earth tone」も近いです。海外のデザインソフトでは「Raw Sienna」(ローシェンナ)という色名も似た色味として使われていますね。
おうど色は四季を通じて使える万能な色です。確かに秋のイメージが強い色ではありますが、春には新緑との対比で、夏には涼しげな印象を、冬には温かみを添える色として活躍します。ファッションでは、明るめのおうど色は春夏に、深めのおうど色は秋冬に使うと、より季節感が出ますよ。トーンや組み合わせる色次第で、どの季節にも馴染む便利な色なんです。
おうど色の服を着る時は、ナチュラルメイクがよく似合います。アイシャドウには、ベージュ系やブラウン系を選ぶと統一感が出ます。リップは、ヌーディーなピンクベージュやテラコッタ系がおすすめです。オータムタイプの方なら、オレンジ系のリップも相性抜群ですよ。チークも、コーラル系やベージュ系を選ぶと、全体のバランスが良くなります。
おうど色のネイルは大人っぽく上品に仕上がります。地味に見えそうと心配される方も多いですが、実はどんな服にも合わせやすい万能カラーなんです。単色でシンプルに塗るのも素敵ですし、ゴールドのラメを重ねたり、ホワイトやベージュと組み合わせたデザインにすると、より華やかな印象になりますよ。オフィスネイルとしても人気の色です。
天然染料でおうど色に近い色を作ることは可能です。玉ねぎの皮や柿渋、栗のイガなどで染めると、黄褐色系の色に染まります。ただし、天然の黄土を使った本格的な染色は専門的な知識が必要です。趣味で草木染めを楽しむ場合は、玉ねぎの皮が比較的簡単でおすすめですよ。媒染剤(ばいせんざい)の種類によって、色味が変わるので、実験的に楽しめます。
まとめ
おうど色は、日本の伝統色として長く愛されてきた、赤みがかった黄色、または黄褐色です。ファッションでもインテリアでもデザインでも、落ち着いた上品な印象を作り出せる万能な色なんですね。
似合わないと思っていた方も、色のトーンや組み合わせを工夫すれば、きっと素敵に取り入れられます。まずは小物から、ぜひおうど色の魅力を体験してみてください。
自然を感じさせる優しい色で、毎日の暮らしに癒しと安らぎをプラスしてみませんか?

