「鶏むね肉がパサパサして美味しくない…」「安いお肉をもっとジューシーにできないかな?」そんなお悩み、ありませんか?
実は、水と塩と砂糖だけで作れる「ブライン液」を使うだけで、驚くほどお肉が柔らかくジューシーになるんです。特売の鶏むね肉でも、高級肉のような仕上がりを目指せますよ。
この記事でわかること
- ブライン液の基本知識とお肉が柔らかくなる科学的な理由
- 失敗しない黄金比率の作り方と正しい漬け込み方法
- 食材別の最適な漬け込み時間と活用レシピ
- しょっぱくなる・焦げやすいなどのよくある失敗と対処法
- 塩麹など他の方法との違いと使い分け
- 実際に使ってみたい人が知りたい疑問への回答
ブライン液とは?基本知識を理解しよう
ブライン液について、まずは基礎からしっかり理解していきましょう。知っているようで意外と知らない、その正体と効果についてご説明しますね。
ブライン液の定義と歴史
ブライン液とは、水に塩と砂糖を溶かした調味液のことです。英語の「brine(ブライン)」は「塩水」を意味する言葉で、日本語では「塩糖水(えんとうすい)」とも呼ばれています。
元々は欧米で、感謝祭に食べる七面鳥(ターキー)や鶏肉を柔らかく調理するために使われてきた伝統的な調理法でした。脂身の少ないお肉を美味しく食べるための先人の知恵なんですね。
日本では最近SNSやテレビで取り上げられることが増え、特に鶏むね肉をジューシーに仕上げる方法として注目を集めています。家にある調味料だけで簡単に作れて、劇的に料理のクオリティが上がることから人気なんですよ。
なぜお肉が柔らかくなるの?科学的メカニズム
「塩水に漬けるだけで本当に柔らかくなるの?」と疑問に思う方もいらっしゃいますよね。実は、ちゃんとした科学的な理由があるんです。
【お肉が柔らかくなる仕組み】
- 塩の働き:塩がお肉の筋原繊維タンパク質(ミオシンやアクチン)を部分的に溶かします。これによって肉の繊維がほぐれ、水分が入り込みやすい状態になります。
- 浸透圧による水分移動:最初、浸透圧の作用で肉から水分が少し出ます。その後、塩分と一緒に水分が再び肉の内部に取り込まれ、全体がしっとりとした状態になります。
- 砂糖の保水効果:砂糖には水分を抱え込む性質があります。さらに、塩味を和らげる役割も果たすので、長時間漬けてもしょっぱくなりにくくなります。
- 加熱時のゲル化:加熱すると、塩で溶けたミオシン(タンパク質)がゲル化して、網目構造を形成します。この中に肉汁が閉じ込められるため、焼いた後もジューシーさが保たれます。
つまり、ブライン液はお肉に水分を含ませながら、その水分を逃がさない仕組みを作るという、一石二鳥の調理法なんですね。
ソミュール液との違い
ブライン液と似た言葉に「ソミュール液」というものがあります。どちらも水・塩・砂糖で作られるのですが、実は明確な違いがあるんです。
| 項目 | ブライン液 | ソミュール液 |
|---|---|---|
| 塩分濃度 | 5% | 15%前後 |
| 主な目的 | お肉を柔らかくジューシーにする | 長期保存・燻製作りの下処理 |
| 使用用途 | 普段の料理全般 | ハムやベーコンなどの燻製作り |
| その他の材料 | 基本は水・塩・砂糖のみ | ハーブ・スパイス・硝酸塩を加えることが多い |
| 漬け込み期間 | 数時間〜1日程度 | 数日〜数週間 |
ブライン液は柔らかくするため、ソミュール液は保存と風味付けのためと覚えておくと良いでしょう。家庭料理で使うのは基本的にブライン液の方ですね。
ブライン液の基本の作り方【黄金比レシピ】
それでは、実際にブライン液を作ってみましょう。作り方はとってもシンプルですよ。
必要な材料と道具
【基本のブライン液レシピ(鶏むね肉1枚分)】
- 水 100ml
- 塩 5g(小さじ1)
- 砂糖 5g(小さじ1と2/3程度 ※上白糖の場合)
【必要な道具】
- ボウルまたは計量カップ
- 計量スプーンまたはデジタルスケール
- ジップロックなどの密閉できる保存袋
- フォーク(あると便利)
【計量のポイント】
塩は小さじ1=5gですが、砂糖は種類によって重さが違います
- 上白糖 小さじ1=約3g
- グラニュー糖・三温糖・黒糖 小さじ1=約4g
できればデジタルスケールで正確に計量することをおすすめします。塩分濃度が5%を超えると逆効果になってしまうので、ここはちょっと気をつけたいポイントです。
作り方の手順(水・塩・砂糖の順番)
ブライン液の作り方は驚くほど簡単ですよ。
- ボウルに水を入れます。まずは水からスタートです。
- 塩を加えてよく混ぜます。塩の粒が完全に溶けるまで、しっかりと混ぜてください。スプーンでぐるぐると20〜30回ほど混ぜれば大丈夫です。
- 砂糖を加えてさらに混ぜます。こちらも粒が見えなくなるまで混ぜましょう。透明な液体になったら完成です。
これだけです!所要時間はわずか1〜2分。本当に簡単ですよね。
【分量を変える時の計算方法】
お肉の量が多い時は、比率を守って増やせばOKです。
- 鶏むね肉2枚分 水200ml、塩10g、砂糖10g
- 鶏むね肉3枚分 水300ml、塩15g、砂糖15g
水の量の5%が塩と砂糖の量と覚えておくと便利ですよ。
計量のポイントと注意点
ブライン液作りで一番大切なのが、正確な計量です。
塩分濃度が5%を超えると、浸透圧の作用で逆にお肉の水分が抜けてしまいます。せっかく柔らかくしようとしているのに、パサパサになってしまっては本末転倒ですよね。
「小さじ1くらいでいいや」と適当に入れてしまうと、小さじに山盛りになっていて実際には6gや7g入っていた…なんてこともあります。特に塩は慎重に計量しましょう。
逆に、塩分濃度が3%程度でも効果は出ます。「ちょっと塩分が気になる」という方は、少し控えめにしても大丈夫です。ただし、効果は5%の時よりはマイルドになります。
また、塩だけで砂糖を入れないブライン液もありますが、これはしょっぱくなりやすいので注意が必要です。砂糖を入れることで塩気が和らぎ、長時間漬けても塩辛くなりにくくなるんですよ。
ブライン液の使い方・漬け込み方法
ブライン液ができたら、次は実際にお肉を漬け込んでいきましょう。正しい方法で漬け込むことで、より効果的に柔らかく仕上がりますよ。
基本的な漬け込み手順
- お肉の下準備をします:鶏むね肉の場合、皮が付いていたら取り除きましょう。キッチンペーパーで軽く水気を拭き取っておきます。
- フォークで穴を開けます(時短したい場合):お肉の両面にフォークでブスブスと数カ所穴を開けると、ブライン液が浸透しやすくなります。急いでいる時は特におすすめです。
- ジップロックに入れます:お肉とブライン液を密閉できる袋に入れます。ジップロックが便利ですが、普通のビニール袋を二重にしても大丈夫です。
- 空気を抜きます:袋の口を少し開けたまま、水を張ったボウルにゆっくり沈めていくと、水圧で自然に空気が抜けます。お肉全体がブライン液に浸かるようにしてください。
- 冷蔵庫で保管します:必ず冷蔵庫に入れてください。常温で放置すると雑菌が繁殖して食中毒の原因になります。
【衛生管理の重要ポイント】
- 必ず冷蔵庫で漬け込む(常温放置は絶対NG)
- 使用したブライン液は再利用しない
- 漬け込んだお肉は3日以内に使い切る
- 袋に穴が開いていないか確認する
食材別の最適な漬け込み時間一覧表
「どのくらい漬ければいいの?」というのは、一番気になるポイントですよね。食材の種類やサイズによって最適な時間が変わってきます。
| 食材 | カット状態 | 最低時間 | 推奨時間 | 最長時間 |
|---|---|---|---|---|
| 鶏むね肉 | 1枚そのまま | 2時間 | 4時間〜一晩 | 24時間 |
| 鶏むね肉 | 一口大カット | 30分 | 1〜2時間 | 12時間 |
| 鶏むね肉 | そぎ切り | 15分 | 30分〜1時間 | 6時間 |
| 鶏もも肉 | 1枚そのまま | 2時間 | 4時間〜一晩 | 24時間 |
| ささみ | そのまま | 1時間 | 2〜4時間 | 12時間 |
| 豚ロース | とんかつ用 | 2時間 | 4時間〜一晩 | 24時間 |
| 豚肉 | ブロック肉 | 6時間 | 一晩〜24時間 | 48時間 |
| 牛肉 | ステーキ用 | 2時間 | 4時間〜一晩 | 24時間 |
【漬け込み時間の考え方】
基本的には一晩(8時間程度)漬けるのが理想的ですが、時間がない時は最低時間でも効果は実感できます。
検証結果では、2時間でも十分に効果が出るとのこと。ただし、より柔らかく、よりジューシーに仕上げたいなら一晩がおすすめです。
冷蔵保存と衛生管理のポイント
ブライン液を使う上で、衛生管理はとても大切です。お肉を扱うので、ここは気をつけたいポイントですね。
絶対に守りたいルール
- 必ず冷蔵庫で漬け込む:室温だと2時間で雑菌が急激に増えます。冬でも常温放置は危険です。
- 使い捨てが基本:一度使ったブライン液には肉汁が溶け出しています。雑菌の温床になるので、もったいなくても捨ててください。
- 早めに使い切る:ブライン液に漬けたお肉は、冷蔵保存で3日以内に調理しましょう。できれば2日以内がベストです。
冷凍保存する場合は、ブライン液から取り出して水気をよく拭き取ってから冷凍してください。液ごと冷凍するのはおすすめしません。解凍後は煮物など汁気のある料理に使うと良いでしょう。
【食材別】ブライン液の活用レシピ
ブライン液に漬けたお肉で、どんな料理が作れるのでしょうか?食材別におすすめの調理法を紹介しますね。
鶏むね肉(唐揚げ・チャーシュー・ソテー)
ブライン液が一番効果を発揮するのが、パサつきがちな鶏むね肉です。
【ジューシー唐揚げ】
ブライン液に一晩漬けた鶏むね肉を一口大にカット。醤油、酒、にんにく、生姜で下味をつけ(ブライン液で塩味がついているので控えめに)、片栗粉をまぶして170度の油で揚げます。外はカリッ、中はジューシーな唐揚げの完成です。
【しっとりチキンソテー】
ブライン液に漬けた鶏むね肉の水気をキッチンペーパーでしっかり拭き取り、中火のフライパンでバターを溶かして焼きます。片面4〜5分ずつ、きれいな焼き色がつくまで焼いてください。追加の味付けは控えめにするのがポイントです。
【むね肉のチャーシュー風】
ブライン液に漬けた鶏むね肉を、醤油・みりん・砂糖・酒・生姜のタレで煮込みます。弱火で15分ほどコトコト煮て、火を止めてそのまま冷ますと味がしっかり染み込みます。冷蔵庫で3〜4日保存できるので、作り置きにもぴったりです。
鶏もも肉・ささみ
元々ジューシーな鶏もも肉も、ブライン液でさらに美味しくなります。ささみは短時間でOKです。
【もも肉の照り焼き】
ブライン液に漬けた鶏もも肉を、皮目から焼き始めます。パリッと焼けたら裏返し、醤油・みりん・砂糖のタレを加えて煮詰めます。肉汁たっぷりの照り焼きチキンの完成です。
【ささみのサラダチキン】
ブライン液に2時間漬けたささみをラップで巻き、沸騰したお湯に入れて火を止めます。蓋をして30分放置するだけで、しっとりサラダチキンの出来上がり。サラダやサンドイッチに使えて便利ですよ。
豚肉(ロース・ヒレ)
豚肉もブライン液で柔らかくジューシーに仕上がります。
【豚ロースのポークソテー】
ブライン液に一晩漬けた豚ロース肉の水気を拭き取り、強火で両面に焼き色をつけます。その後弱火にして蓋をし、じっくり火を通します。肉汁が逃げず、しっとり柔らかなポークソテーに。
【とんかつ】
ブライン液に漬けた豚ロース肉で作るとんかつは、いつもより柔らかくジューシー。ただし、衣がはがれやすくなることがあるので、しっかり水気を拭き取り、衣をしっかりつけることがポイントです。
牛肉(ステーキ用)
高級な牛肉にはあまり必要ありませんが、安価なステーキ肉を柔らかくしたい時に便利です。
【ビーフステーキ】
ブライン液に4〜6時間漬けた牛ステーキ肉を、常温に戻してから焼きます。強火で表面を焼き固め、弱火でじっくり焼くと、安い肉でも柔らかくジューシーなステーキになります。焼いている間に水分が出やすいので、キッチンペーパーでこまめに拭き取りましょう。
ブライン液のデメリットと対処法
とても便利なブライン液ですが、実は注意点もあるんです。よくある失敗パターンを知って、上手に使いこなしましょう。
よくある失敗パターン5選
失敗①しょっぱくなってしまった
原因:塩分濃度が高すぎる、または漬け込み時間が長すぎる。
対処法
- 塩分濃度を正確に5%に保つ(計量は必須)
- 漬け込み時間を守る(鶏むね肉1枚なら最大24時間)
- しょっぱくなってしまったら、調理前に水で軽く洗い流す
- 調理時の味付けを控えめにする
失敗②焦げやすくなった
原因:砂糖が含まれているため、通常より焦げやすくなります。
対処法
- 中火〜弱火でじっくり焼く(強火は避ける)
- 表面の水気をしっかり拭き取る
- フライパンにアルミホイルを敷く
- オーブンで低温調理する(160〜180度)
失敗③味が単調になった
原因:ブライン液自体は塩と砂糖の味だけなので、他の調味料を加えないと味に深みが出ません。
対処法
- 調理時にしっかり下味をつける(醤油、にんにく、生姜など)
- ブライン液にハーブやスパイスを加える(後述の応用テクニック参照)
- ソースやタレで味を補う
失敗④漬け込み時間が長くて面倒
原因:最低でも2時間、理想は一晩必要なので、思い立ってすぐには作れません。
対処法
- 前日の夜に漬け込んでおく(計画的に準備)
- 肉を小さくカットしてフォークで穴を開ける(30分でもOK)
- 休日にまとめて漬け込み、冷凍保存しておく
失敗⑤衣がはがれやすい
原因:水分が多く含まれているため、フライなどの衣がはがれやすくなります。
対処法
- 表面の水気を徹底的に拭き取る
- 小麦粉→卵→パン粉の順でしっかり衣をつける
- 衣をつけたら5分ほど休ませる(衣が馴染む)
- 適温(170〜180度)で揚げる
しょっぱくなった時の対処法
もし仕上がりがしょっぱくなってしまった場合、諦める必要はありません。いくつか対処法がありますよ。
- 調理前に水洗い:ブライン液から取り出したお肉を、さっと流水で洗い流します。表面の塩分が取れるだけでも、かなり塩辛さが和らぎます。
- 牛乳に漬ける:水洗いした後、30分ほど牛乳に漬けると、さらに塩分が抜けます。
- 煮物や炒め物に:しょっぱくなってしまったお肉は、煮物や野菜炒めなど、他の食材と合わせる料理に使うと、塩気が分散されて気にならなくなります。
焦げやすい問題の解決策
砂糖が入っているので、確かに焦げやすくなりますが、調理方法を工夫すれば大丈夫です。
【焦げを防ぐ調理テクニック】
- 低温でじっくり:弱火〜中火で時間をかけて焼く。急がないことがポイントです。
- 蓋をして蒸し焼き:フライパンに蓋をすることで、表面を焦がさず中まで火を通せます。
- オーブン調理:160度のオーブンでじっくり焼くと、焦げにくく均一に火が通ります。
- 仕上げにタレ:最初から味付けせず、焼いてから最後にタレを絡める方が焦げにくいです。
漬けすぎた場合のリカバリー方法
「うっかり2日間も漬けちゃった!」という時も、まだ諦めないでください。
48時間以内であれば、食べられないわけではありません。ただし、水で軽く洗い流してから調理することをおすすめします。また、煮込み料理に使うと、煮汁に塩分が溶け出して、ちょうど良い塩梅になることが多いですよ。
3日以上漬けた場合は、安全のため使用を控えた方が良いでしょう。ブライン液は保存料ではないので、長期間の漬け込みは衛生面でリスクがあります。
ブライン液の応用テクニック
基本のブライン液に慣れてきたら、ちょっとアレンジしてみるのも楽しいですよ。
ハーブやスパイスでアレンジ
基本のブライン液に、お好みのハーブやスパイスを加えると、風味豊かな仕上がりになります。
- ローズマリー+タイム:鶏肉や豚肉に合う。ハーブの香りが爽やかです。
- ローリエ+黒胡椒:牛肉のステーキに。大人っぽい香りに。
- にんにく+生姜:唐揚げや中華風の料理に。食欲をそそる香りです。
- レモンスライス:鶏肉や豚肉に。臭みを取り、さっぱりとした風味に。
ハーブやスパイスは、ブライン液を作る時に一緒に入れるだけでOKです。特に難しいことはありません。
お酒を加えたブライン液
お酒を加えることで、さらに柔らかく、風味も豊かになります。
- 日本酒:鶏肉や魚に。アルコールが臭みを取ってくれます。水100mlのうち、20mlを日本酒に置き換えるだけ。
- 白ワイン:豚肉や鶏肉に。洋風の料理に合います。
- みりん:和風の味付けに。照り焼きやチャーシューに最適です。
冷凍保存との組み合わせ方
ブライン液に漬けた状態で冷凍できたら便利ですよね。でも、ちょっと待ってください。
液ごと冷凍するのはおすすめしません。理由は、解凍時に大量の水分が出て、お肉がベチャベチャになってしまうからです。
正しい冷凍方法は以下の通りです
- ブライン液に規定時間漬け込む
- 液から取り出し、キッチンペーパーで水気をしっかり拭き取る
- ラップで包み、さらにジップロックに入れて空気を抜く
- 冷凍する(1ヶ月程度保存可能)
- 解凍は冷蔵庫でゆっくりと
この方法なら、いつでもジューシーなお肉が使えて便利ですよ。
ブライン液のメリット・デメリット総まとめ
ここまでの内容を踏まえて、ブライン液のメリットとデメリットを整理してみましょう。
メリット一覧
- パサつき防止:鶏むね肉などの脂肪の少ないお肉も、しっとりジューシーに
- 肉汁たっぷり:加熱後も水分が保たれ、噛むと肉汁があふれる
- 下味がつく:塩味と甘みがほんのり付くので、調理がシンプルに
- 簡単・安価:水・塩・砂糖だけで作れて経済的
- 特売肉が変わる:安いお肉でも、柔らかくジューシーな仕上がりに
- 失敗が少ない:基本的な比率を守れば、誰でも成功しやすい
- 応用範囲が広い:鶏肉、豚肉、牛肉まで幅広く使える
デメリットと注意点
- 時間がかかる:最低2時間、理想は一晩。思い立ってすぐには作れません。
- 塩分が気になる:塩を使うので、塩分制限をしている方は注意が必要です。
- 焦げやすい:砂糖が入っているため、強火調理は避ける必要があります。
- 液は使い捨て:一度使った液は再利用できないので、毎回作る手間があります。
- 計量が必須:適当な計量だと失敗しやすいので、正確に測る必要があります。
- 保存期間が短い:漬け込んだお肉は3日以内に使い切る必要があります。
向いている人・向いていない人
ブライン液が向いている人
- 鶏むね肉をよく食べる人
- ダイエット中で脂肪の少ないお肉を美味しく食べたい人
- 安い特売肉を美味しく調理したい人
- 料理の計画を立てるのが得意な人(前日準備できる)
- ジューシーなお肉料理が好きな人
ブライン液が向いていない人
- 塩分制限をしている人
- 思い立ったらすぐ料理したい人(時間の余裕がない)
- 計量が面倒だと感じる人
- 元々高級なお肉を使う人(あまり効果を実感できない)
ブライン液の代替方法
「ブライン液以外にお肉を柔らかくする方法はないの?」という疑問もありますよね。他の方法と比較してみましょう。
塩麹との比較
塩麹も、お肉を柔らかくする調味料として人気ですよね。ブライン液とはどう違うのでしょうか。
| 項目 | ブライン液 | 塩麹 |
|---|---|---|
| 材料 | 水・塩・砂糖 | 米麹・塩・水(発酵調味料) |
| 柔らかくなる理由 | 浸透圧と保水 | 酵素によるタンパク質分解 |
| 漬け込み時間 | 2時間〜一晩 | 30分〜一晩(短時間でもOK) |
| 味の特徴 | シンプルな塩味と甘み | 発酵の旨みとコク |
| 使いやすさ | 自分で作る(計量必要) | 市販品を買うだけ |
| コスト | 非常に安い(数円) | やや高め(300〜500円) |
| 仕上がり | ジューシーでシンプル | とろみが出て、独特の風味 |
【使い分けのポイント】
- シンプルな味に仕上げたい → ブライン液
- 発酵の旨みも欲しい → 塩麹
- コストを抑えたい → ブライン液
- 手軽さを重視 → 塩麹
- 和風の料理 → 塩麹
- 洋風・中華風の料理 → ブライン液
個人的には、両方使い分けるのがおすすめです。唐揚げやソテーならブライン液、照り焼きや和食なら塩麹、という感じですね。
ヨーグルト漬けとの違い
ヨーグルトに漬ける方法も、カレーのタンドリーチキンなどでよく使われますね。
- ヨーグルトの特徴:乳酸菌の酸でタンパク質が分解され、柔らかくなります。独特の酸味と風味がつくので、カレーなど濃い味の料理に向いています。
- ブライン液との違い:ヨーグルトは風味が強いので、シンプルな味付けには向きません。また、ヨーグルトを洗い流す手間もあります。ブライン液の方が汎用性が高いですね。
市販の肉軟化剤との比較
「お肉やわらかの素」などの市販品も便利ですよね。
- 市販品のメリット:時短できる(5分程度)、酵素の力で確実に柔らかくなる、計量不要
- 市販品のデメリット:コストがかかる、添加物が含まれている場合がある、独特の風味がつくことも
「時間がない時は市販品、時間がある時はブライン液」と使い分けるのが賢い選択かもしれませんね。
ブライン液に関するよくある質問(FAQ)
実際に使ってみようと思った時に出てくる疑問に、お答えしていきますね。
A. 前日の夜に漬け込むのが理想的です。例えば、明日の夕食に使うなら、今日の夜に漬け込んでおきましょう。一晩(8〜12時間)漬けることで、しっかり効果が出ます。
時間がない場合は、最低でも2時間は漬けたいところです。朝漬けて夜使う、というスケジュールでも十分効果は実感できますよ。
A. 再利用は絶対にNGです。一度使ったブライン液には、お肉から出た血液や肉汁が混ざっています。これを再利用すると、雑菌が繁殖して食中毒のリスクが高まります。
もったいなく感じるかもしれませんが、安全のために毎回新しく作りましょう。材料費も数円程度なので、そこまでの負担にはなりませんよ。
A. 基本的には洗い流さなくてOKです。キッチンペーパーで表面の水気を拭き取るだけで大丈夫です。
ただし、「しょっぱく感じる」「焦げが心配」という場合は、さっと水で洗い流してから調理してください。効果が少し弱まりますが、失敗を防げます。
A. 塩分が気になる方は、以下の方法を試してみてください
- 塩分濃度を3〜4%に下げる:効果は少し弱まりますが、それでも十分柔らかくなります
- 漬け込み時間を短くする:1〜2時間程度でも効果はあります
- 調理前に軽く水洗いする:表面の塩分が落ちます
- 調理時の塩分を控える:下味がついているので、追加の塩は不要です
A. お肉の厚さと表面積がポイントです。
厚さ1cm以下(そぎ切り、薄切り) → 30分〜2時間
厚さ2〜3cm(1枚肉、ステーキ用) → 2〜6時間
厚さ5cm以上(ブロック肉) → 一晩〜24時間
迷ったら「一晩漬け込む」と覚えておけば、ほぼ失敗しません。
A. はい、冷凍肉でも効果があります。ただし、完全に解凍してからブライン液に漬けてください。
冷凍状態のまま漬けても、液が浸透しないので意味がありません。冷蔵庫でゆっくり解凍してから、通常通りブライン液に漬けましょう。
A. 普通のビニール袋でも大丈夫です。二重にして使うと、液漏れの心配がありません。
また、タッパーやボウルでも代用可能です。ただし、お肉全体が液に浸かるように、時々上下を返す必要があります。袋を使う方が、少ない液で効率よく漬けられるのでおすすめですよ。
まとめ:ブライン液で料理をワンランクアップ
いかがでしたか?ブライン液について、基本から応用まで詳しく紹介してきました。
ブライン液の要点おさらい
- 水・塩・砂糖の比率は 20:1:1(水100ml:塩5g:砂糖5g)
- 塩分濃度5%が最適(これを超えると逆効果)
- 漬け込み時間は一晩が理想、最低2時間
- 必ず冷蔵庫で保管し、使い捨てが基本
- 焦げやすいので中火〜弱火で調理
- 鶏むね肉に特に効果的
ブライン液を使えば、特売の安い鶏むね肉でも、驚くほどジューシーで柔らかい仕上がりになります。「今まで何だったの?」と思うくらい、料理のクオリティが上がりますよ。
最初は計量が面倒に感じるかもしれませんが、慣れてしまえば本当に簡単です。前日の夜にサッと漬けておくだけで、翌日の料理が格段に美味しくなるんですから、試さない手はありませんよね。
ぜひ、今日から「お肉はブライン液に漬けてから調理する」を習慣にしてみてください。家族から「お肉が柔らかくて美味しい!」と言われる日も、すぐそこですよ。
パサパサの鶏むね肉とはもうサヨナラ。ブライン液で、毎日の食卓をもっと美味しく、もっと楽しくしていきましょう!

