この記事でわかること
- 再就職手当の基本的な仕組みと受給条件
- 「もらわない方がいい」と言われる3つの具体的な理由
- 失業保険との損得を複数パターンで比較したシミュレーション
- 自分がもらうべきかどうか判断するためのチェックリスト
- 2025年の法改正で損得関係がどう変わったか
- あえて申請しない場合の正しい手続きと注意点
転職先がようやく決まってひと安心……と思ったら、「再就職手当ってもらわない方がいい場合もあるって聞いたんだけど、本当?」と悩んでしまう方、けっこういらっしゃいますよね。
結論からお伝えすると、再就職手当は多くの場合もらった方がトータルでお得です。ただし、短期離職のリスクが高い方や、給付残日数が少ししか残っていない方など、あえて受給しない方が将来的に有利になるケースも存在します。
この記事では、損得の仕組みをわかりやすく整理して、「自分はどうすべきか」が自分で判断できるようになることを目標にしています。ぜひ最後まで読んでみてください💪
📋 再就職手当の基本をおさらい
制度の仕組みと支給額の計算方法
再就職手当とは、雇用保険(失業保険)の基本手当を受け取っている方が、給付残日数を所定給付日数の1/3以上残した状態で早期に安定した職業に就いた場合に支給される一時金のことです。早く就職するほど多くもらえる仕組みになっています。
計算式はシンプルで、以下の通りです。
🧮 再就職手当の計算式
基本手当日額 × 支給残日数 × 支給率(60%または70%)
※基本手当日額には上限があります(2025年8月1日〜2026年7月31日の額:離職時60歳未満 6,570円/60歳以上65歳未満 5,310円)。毎年8月1日に毎月勤労統計の平均給与額にもとづいて改定されます。(出典:厚生労働省「再就職手当のご案内」)
支給率のポイントは、給付残日数が所定給付日数の2/3以上残っていれば70%、1/3以上2/3未満なら60%と、残り日数が多いほど率が高くなります。つまり、早く就職が決まった方が有利な設計です。
受給できる主な条件一覧
再就職手当をもらうためには、以下の条件をすべて満たす必要があります。難しそうに見えますが、一般的な転職なら大半の方が当てはまります。
- ハローワークへの求職申し込み後、7日間の待期期間が終了したあとに就職(または事業開始)したこと
- 就職日前日までの失業認定を受けたうえで、基本手当の支給残日数が所定給付日数の1/3以上残っていること
- 離職した前の事業主に再び就職したものでないこと。また、前の事業主と資本・資金・人事・取引面で密接な関わり合いがない事業主に就職したこと
- 1年を超えて勤務することが確実であること(原則として再就職先での雇用保険加入が必要)
- 過去3年以内の就職について、再就職手当または常用就職支度手当の支給を受けたことがないこと
- 受給資格決定(求職申し込み)前からすでに採用が内定していた事業主に雇用されたものでないこと
- 給付制限がある場合:待期期間満了後1か月の期間内は、ハローワークまたは職業紹介事業者の紹介によって就職したこと(1か月経過後は就職経路を問わない)
⚠️ 申請後・支給決定前に離職した場合は支給対象外となる可能性があります。支給決定が出るまでは在職を続けることが重要です。不安な場合はハローワークに確認しておきましょう。
⚠️ 「1年を超える雇用の見込み」について、有期契約での転職の場合は「契約書に更新の見込みが明記されているか」が審査のポイントになります。不安な場合は入社前にハローワークの窓口で確認しておくと安心です。
🤔 「もらわない方がいい」と言われる3つの理由
① 過去3年以内の受給制限があり、次の転職時に使えなくなる
再就職手当には、過去3年以内の就職について再就職手当または常用就職支度手当を受け取っていないことが受給条件になっています。一度受け取ると、次の転職時にこの制限に引っかかる可能性があります。
これが「もらわない方がいい」と言われる大きな理由のひとつです。たとえば今回の転職先で1〜2年で退職した場合、次の転職時に3年以内の制限に引っかかる可能性があり、せっかくの権利を使えないまま次のチャンスを迎えることになります。
具体的な例で言うと、2025年10月1日に就職して再就職手当を受け取ると、次の転職先での就職日が2028年10月1日以前であれば受給対象外となります(2028年10月2日以降の就職であれば受給可能)。なお、3年間の制限は就職日を起算点として計算します(振込日や申請日ではありません)。(参考:厚生労働省ハローワーク配布資料)
💡 「もらわなければよかった」と感じるのは、短期で離職してしまった場合です。転職先で長く働き続けることができれば、この制限は実質的に問題になりません。
② 給付残日数が少ないと受給額そのものが小さくなる
再就職手当は「支給残日数」が多いほど金額が大きくなります。転職活動が長引いて給付日数をほとんど使ってしまった後に就職が決まった場合、受け取れる金額はかなり少なくなります。
たとえば所定給付日数が90日の方が、70日分を使ったあとに就職した場合、残日数は20日しかありません。支給率も60%になるため、受給額はとても小さくなります(基本手当日額5,000円×20日×60%=60,000円)。
このような場合、「わずか数万円のために3年以内の制限を受け入れてまで申請する価値があるか」という視点で判断することが大切です。
③ 短期離職後も残日数が受給できる可能性はあるが、セーフティネットは限定的になる
再就職手当を受け取ると、就職日前日をもって基本手当の支給は終了します。ただし、再就職手当受給後に再び離職した場合でも、再就職手当分を除く残日数分を受給できる可能性があることが厚生労働省の公式案内(「再就職手当のご案内」PDF)にも明記されています。
ただし、受け取れる残日数はすでに少なくなっており、次の完全な失業給付を受けるためには、再就職先での雇用保険加入期間を新たに積み上げる必要があります(自己都合退職なら離職前2年間に通算12か月以上、倒産・解雇等の会社都合なら離職前1年間に通算6か月以上の被保険者期間が原則必要)。
なお、申請内容に虚偽がなければ、離職しても原則として再就職手当の返還義務はありません。この点は安心してください。
📊 シミュレーション比較:結局どちらが得か?
「再就職手当をもらう」vs「失業保険を最後までもらってから転職する」のどちらが金額的に得かは、給付日数・再就職のタイミング・再就職後の給与水準によって変わります。代表的なパターンで比べてみましょう。
パターン①:所定給付日数90日・基本手当日額5,000円のケース
| パターン | 失業給付合計 | 再就職手当 | 給付合計額 |
|---|---|---|---|
| A:満額受給してから転職(90日後) | 450,000円 | 0円 | 450,000円 |
| B:早期に転職・残60日(70%) | 150,000円 | 210,000円 | 360,000円 |
| C:残40日(60%)で転職 | 250,000円 | 120,000円 | 370,000円 |
💰 給付額だけを見るとパターンAが最多です。ただし、BやCは早く転職した分だけ給与収入も早くスタートします。再就職後の月収が25万円で、Aより2か月早く働き始めたBパターンでは約50万円の追加収入が生まれ、トータルではBパターンの方が大きく有利になります。
※会社都合退職(給付制限なし)の場合を想定した概算です。自己都合退職の場合は給付制限期間(2025年4月以降は原則1か月)があるため、実際の受給開始日・残日数は変わります。支給残日数は「所定給付日数から、就職日前日までに実際に支給を受けた日数を差し引いた数」で計算します。
パターン②:所定給付日数150日・基本手当日額5,500円のケース
| パターン | 失業給付合計 | 再就職手当 | 給付合計額 |
|---|---|---|---|
| A:満額受給してから転職(150日後) | 825,000円 | 0円 | 825,000円 |
| B:早期に転職・残120日(70%) | 165,000円 | 462,000円 | 627,000円 |
| C:残80日(60%)で転職 | 385,000円 | 264,000円 | 649,000円 |
※計算式:失業給付合計=基本手当日額×支給済日数、再就職手当=基本手当日額×支給残日数×支給率。給付制限なし(会社都合退職等)のケースを想定した概算です。なお、延長給付(個別延長給付・広域延長給付等)による支給残日数は、再就職手当の計算対象の残日数には含まれません(厚生労働省「再就職手当のご案内」より)。
⚠️ 給付日数が多いケースでは、給付額だけで比較すると満額受給との差が大きくなります。ただし、Aより約4か月早く転職したBパターンでは、月収25万円なら約100万円の給与収入が加わり、トータルでは大きく差がつきます。
給付額+給与収入のトータルで考えることが大事
失業給付を最後まで受け取ることだけを目標にしてしまうと、その間の給与収入を得られないことを見落としがちです。再就職手当を受け取りつつ早期に転職した場合、給付額は少し減っても、給与収入との合算で見ると多くのケースで経済的に有利になります。
さらに、再就職後に前職より給与が下がった場合には、「就業促進定着手当」という追加の手当も活用できます。これは再就職手当を受け取った方が、再就職先に6か月以上継続して雇用保険の被保険者として雇用され、その6か月間の賃金が離職前の賃金よりも低かった場合に受け取れる手当です(起業による再就職の場合は対象外)。
支給額は、①「離職前の賃金日額-再就職後6か月の賃金の1日分の額」×支払基礎日数で計算した差額と、②上限額(基本手当日額×支給残日数×20%)を比べて、低い方の金額が支給されます。上限で頭打ちになるケースが多いため、受給前にハローワークで金額を試算しておくことをおすすめします。
⚠️ 上限率の注意点:上限20%は2025年(令和7年)4月1日以降に再就職して再就職手当を受給した場合に適用されます。2025年3月31日以前に再就職して再就職手当を受給した方は旧制度が適用され、再就職手当の支給率が70%の場合は上限30%、60%の場合は上限40%となります(出典:厚生労働省「就業促進定着手当のご案内」)。
📝 自分で計算する3ステップ
- ステップ1:雇用保険受給資格者証の「基本手当日額」と「所定給付日数」を確認する
- ステップ2:支給残日数を計算し、再就職手当の見込み額を求める(残日数×支給率×基本手当日額)
- ステップ3:「満額もらった場合との給付差額」と「早期転職で得られる給与収入」を比べる
🧑💼 再就職手当をもらわない方がいい人の特徴チェックリスト
以下の項目に当てはまる方は、受給をあえて見送ることも選択肢に入れてみてください。
- 試用期間が3〜6か月と長く設定されており、本採用になるか不安が残る
- 業界的に離職率が高く、職場の定着率が低いと感じる
- 職場環境について事前に十分な情報が得られていない(口コミや評判が気になる)
- 現時点で支給残日数が所定給付日数の1/3に近く、受給額が少額(数万円程度)になる
- 過去3年以内にすでに再就職手当を受け取ったことがある(そもそも受給条件を満たさない)
- 今後2〜3年以内に再び転職を検討しており、次の転職時に手当を活用したい
- 経済的に余裕があり、目先の一時金よりも将来の権利を温存したい
短期離職リスクが高い状況とは
「短期離職リスクが高い」とひと言で言っても、状況はさまざまです。たとえば以下のような場合は、受給の判断を慎重にするとよいでしょう。
まず、試用期間が長い職場では、本採用が確定する前に職場の実態が見えてくることがあります。また、急いで転職先を決めてしまい、職場の雰囲気や仕事内容の確認が十分にできていない場合は、ミスマッチのリスクが高まります。健康面での不安を抱えながら転職する場合も、心身の状態が安定していることが長期定着の重要な要素になります。
⚠️ 「なんとなく不安だな」と感じている方は、まずハローワークの窓口に相談してみるのが一番です。申請するかしないかの最終判断は、入社後に職場の様子を見てから行うこともできます(申請期限については後述)。
給付残日数が少ない場合:少額のために権利を使うのはもったいない?
たとえば所定給付日数90日の方が、60日以上使った後に就職が決まったとします。残日数が30日以下になると、受け取れる金額はとても小さくなります。
数万円の一時金のために「3年以内の制限」を受け入れるのはもったいないと感じる方もいらっしゃいます。次の転職時にもっと有利な条件(給与が高い・給付日数が多く残っている)で再就職手当を受け取れる可能性があるなら、今回は見送るという考え方も合理的です。
60歳以上の方:受給額の上限が異なるため事前確認を
再就職手当の計算に使う基本手当日額の上限は、60歳以上65歳未満の方は5,310円(2025年8月1日〜2026年7月31日の額)と、60歳未満の6,570円より低く設定されています(出典:厚生労働省「再就職手当のご案内」)。そのため、受給額の上限も若い世代と比べると低くなります。
また、65歳以上の方は通常の再就職手当ではなく「高年齢求職者給付金」の対象になる別制度が適用されます(再就職手当は受け取れません)。シニア世代の転職では、ご自身がどの制度の対象になるかを、ハローワークで事前に確認しておきましょう。
👍 逆に、再就職手当をもらった方がいい人とは
「もらわない方がいい」と言われるケースばかりお伝えしてきましたが、大多数の方は受給した方がトータルで有利です。以下に当てはまる方はためらわずに申請しましょう。
✅ こんな方はもらった方がお得です
希望条件に合う職場に内定が出て、長く働けそうと感じている方 / 給付残日数が多く残っており、受給額が大きくなる方 / 経済的に余裕がなく、まとまった一時金が今すぐ必要な方 / 今回の転職が腰を据えて長く働くつもりのキャリアチェンジである方
再就職手当は非課税で受け取れるため、所得税・住民税はかかりません。また、再就職手当は「一時金」であり継続的な収入にはあたらないため、社会保険上の扶養判定(いわゆる130万円の壁)には原則として影響しないとされています。ただし、扶養の判定基準は加入している健康保険組合によって異なる場合があるため、心配な方は直接確認しておきましょう。
📝 あえて申請しない場合の注意点と手続き方法
「受給しない」と決めた場合でも、大切な手続きがあります。この点を丁寧に解説している記事は少ないので、ぜひ確認しておいてください。
就職日前日にハローワークへ行き、失業認定を受ける
再就職手当を申請しない場合でも、就職日前日までにハローワークへ行き、失業認定を受ける必要があります。持参するものは「採用証明書(再就職先に記入してもらう)」「失業認定申告書」「雇用保険受給資格者証」の3点です。この手続きにより、就職前日分までの失業認定が行われます。
この手続きを怠ると、就職後も失業給付を受け取り続けているとみなされ、不正受給と判断されるリスクがありますのでご注意ください。
⚠️ 就職日が月曜日や祝日の翌日の場合など、前日が窓口の休業日にあたることがあります。その場合は郵送での届け出が認められるケースもありますので、事前にハローワークに確認しておきましょう。
申請期限は就職日翌日から1か月以内が原則(時効は2年間)
再就職手当の申請期限は就職日の翌日から1か月以内が原則です。厚生労働省の資料には「雇用保険の給付金は、2年の時効の期間内であれば、支給申請が可能です」と明記されており、就職日翌日から2年以内であれば時効にかかりません。
ただし、原則の期限(1か月以内)を過ぎた場合は通常より支給が遅くなる可能性があり、「期限を過ぎての申請は通常より支給が遅くなる」と公式サイトにも記載されています。できるだけ1か月以内に申請することをおすすめします。
📌 あえて申請しない場合のアクションリスト
- 内定後すみやかに採用証明書を再就職先に記入してもらう
- 就職日前日までにハローワークへ行き、採用証明書・失業認定申告書・受給資格者証を持参して失業認定を受ける
- 雇用保険受給資格者証は手元に保管しておく(後日申請する場合に必要)
- 入社後、職場環境・定着の見込みを確認したうえで申請を検討する
- 就職日翌日から1か月以内の申請が原則(最長2年以内)
📅 2025年の法改正で損得はどう変わったか
2025年4月1日に雇用保険法の改正が施行されました。再就職手当の金額や支給率自体に変更はありませんでしたが、関連する2つの変更があります。
① 自己都合退職の給付制限期間が「2か月→原則1か月」に短縮
これまで自己都合退職の場合、ハローワークへの申し込み後の7日間の待期期間に加え、さらに2か月間は基本手当が支給されない給付制限期間がありました。2025年4月以降はこれが原則1か月に短縮されました(ただし、退職日から遡って5年間のうちに2回以上の自己都合退職で受給資格決定を受けた場合、または自己の重大な責めによる解雇〔重責解雇〕の場合は3か月のまま)。
これにより、自己都合退職の方が失業給付を受け取り始めるまでの待ち時間が約1か月短くなりました。なお、給付制限期間(1か月または3か月)の最初の1か月間に就職した場合は、ハローワークまたは許可・届け出のある職業紹介事業者の紹介による就職であることが再就職手当の条件になりますので注意が必要です。
② 就業手当が2025年3月末をもって廃止された
再就職手当の対象にならない短期・非正規の仕事に就いた場合に支給されていた「就業手当」が、2025年3月31日をもって廃止されました(令和6年法律第26号に基づく改正)。これにより、就業促進給付として受け取れる手当は、1年を超える雇用が見込まれる職への再就職で受け取れる「再就職手当」が実質的にメインになっています。
💡 法改正のポイントまとめ
再就職手当そのものの内容(支給率・計算式)は変わっていません。自己都合退職の給付制限が短縮されたことで待機期間が短くなり、就業手当が廃止されたことで、1年を超える安定した就職先を見つけて再就職手当を受け取るルートの重要性がさらに高まっています。
❓ よくある質問(FAQ)
申請内容に虚偽がなければ、原則として返還の義務はありません。ただし、支給申請後・支給決定前に離職した場合は支給対象外となる場合があります。また厚生労働省の公式案内には、受給後に離職した場合も「再就職手当分を除く残日数分を受給できる可能性がある」と記載されていますので、まずはハローワークにご相談ください。なお、3年以内の再支給制限は残り続けます。
「3年以内の制限」を発生させずに済むのが主なメリットです。次の転職時により有利な条件(給与が高い・給付残日数が多い)で再就職手当を受け取れる可能性が残ります。ただし、次の転職がいつになるかは分からないため、「権利を温存するために今回の受給を見送る」という判断には一定のリスクも伴います。将来の転職予定がある程度見えている方や、今回の転職先の定着に不安がある方にとって、より合理的な選択肢になります。
就職日の翌日から2年以内であれば時効にかからず申請できます(厚生労働省「雇用保険の給付金は、2年の時効の期間内であれば、支給申請が可能です」)。申請は原則として就職日翌日から1か月以内ですが、期限を過ぎた場合も諦めずにハローワークへご相談ください。ただし期限を過ぎると支給が遅くなる可能性があるため、気づいた時点でなるべく早めに手続きすることをおすすめします。
受け取れる金額の計算式は同じです。主な違いは就職経路の制限と給付制限の有無です。自己都合等で給付制限がある場合、待期期間満了後1か月の間はハローワークまたは許可のある職業紹介事業者の紹介による就職でないと再就職手当の対象になりません(1か月経過後は転職サイトへの直接応募なども対象)。なお、給付制限が3か月になるのは「退職日から遡って5年間のうちに2回以上自己都合退職で受給資格決定を受けた場合」または「重責解雇の場合」です。会社都合退職など給付制限がない場合は、待期期間(7日間)終了後であれば就職経路を問いません。
再就職手当は非課税のため、所得税・住民税はかかりません。年末調整や確定申告への申告も不要です。また、再就職手当は「一時金」であり継続的な収入ではないため、社会保険上の扶養判定(年収130万円の壁)には原則として影響しないとされています。ただし、扶養の判定基準は加入している健康保険組合によって異なる場合があるため、不安な方は加入している健康保険組合に確認しておきましょう。
①まず内定後に採用証明書を再就職先に記入してもらいます。②就職日前日までにハローワークへ行き、採用証明書・失業認定申告書・雇用保険受給資格者証を持参して失業認定を受けます。③支給要件を満たすと確認されたら「再就職手当支給申請書」を受け取り、就職日翌日から1か月以内にハローワークへ提出(郵送も可)します。申請から振り込みまでは1か月半〜2か月程度が目安です(混雑状況や確認作業の進捗によって前後します)。支給決定通知書が届いてから1週間以内に指定口座へ振り込まれるのが一般的な流れです。
原則として、再就職先でも雇用保険に加入していることが受給条件のひとつです。ただし、個人事業主として独立・開業した場合でも、1年以上継続して事業を行う見込みがあることをハローワークに書類等で証明できれば受給できるケースがあります(開業届・事業計画書・店舗の賃貸契約書など)。ご自身の状況がどのケースに当たるか、ハローワークの窓口で確認されることをおすすめします。
📝 まとめ:自分の状況で判断するための3ステップ
「再就職手当はもらわない方がいい?」という疑問には、残念ながら「全員に当てはまる正解」はありません。ご自身の状況にあわせて判断することが大切です。最後に、判断の流れをシンプルにまとめておきますね。
- 支給残日数と受給見込み額を計算する
雇用保険受給資格者証を確認し、基本手当日額と残日数から受給額を試算。少額(数万円程度)なら権利温存も一つの選択肢。 - 転職先の定着可能性を正直に見極める
試用期間の長さ・職場の口コミ・業界の離職率・自分の健康状態などを総合的に考える。「なんとなく不安」ならまずハローワークに相談を。 - 決断したらすぐに行動する
どちらの場合でも、就職日前日のハローワークへの失業認定手続きだけは必ず忘れずに。申請する場合は就職翌日から1か月以内が原則(最長2年以内)。
📌 この記事のポイントまとめ
- 再就職手当は「基本手当日額×支給残日数×60〜70%」で計算される非課税の一時金(日額上限:60歳未満6,570円/60歳以上65歳未満5,310円 / 2025年8月〜2026年7月 /出典:厚労省公式PDF)
- もらわない方がよいケースの主な理由は「3年以内の再支給制限」と「短期離職リスク」
- 給付額だけでなく、早期転職による給与収入も含めたトータルで判断することが大切
- 受給後に離職しても「再就職手当分を除く残日数分を受給できる可能性がある」(厚労省公式PDF「再就職手当のご案内」より)
- 再就職手当は社会保険の扶養判定(130万円の壁)には原則として影響しない
- 2025年の法改正で就業手当が廃止・自己都合の給付制限が短縮され、再就職手当の重要性がさらに高まっている
- 申請しない場合でも、就職日前日のハローワークへの失業認定手続きは必ず行うこと
- 申請の時効は就職日翌日から2年間(原則は1か月以内)
不安なことや疑問点は、ハローワークの窓口で遠慮なく聞いてみてください。窓口の相談員の方は丁寧に教えてくださいますよ😊
※本記事の情報は2025年8月時点の制度にもとづいて作成しています(基本手当日額上限は2025年8月1日〜2026年7月31日の額)。制度は変更される場合がありますので、最新情報はハローワークインターネットサービスまたは最寄りのハローワークでご確認ください。
